不動産投資と賃貸経営の違い

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今回は、「不動産投資」と「賃貸経営」の意外と知られていない違いをお伝えしていきます。

日本は、少子高齢化が進み年金財政が厳しくなっています。平成に入ってから何度も年金制度の改正がありましたが、すべて「年金給付を削減する」内容であったようです。多くの方が老後の生活に不安を抱えているのではないでしょうか。

また、2019年6月ごろ夫婦の老後資金に「2000万円が必要」という話題が広がり、さらに老後の生活不安が大きくなったのではないかと思います。老後の生活不安を解消するために銀行預金の貯蓄だけでなく、なにか投資を始めようと考えられる方が増えてきたのではないかと思います。

はじめて投資を始めようとする人は、知人やインターネットの口コミの影響もあり、大きな損失やリスクを取りたくない、資金を減らしたくないと思う方が多く、株式投資やFX、先物取引などは敬遠しがちです。投資について調べていくとリスクが少なく安定的な投資方法として、「不動産投資」やアパートやマンションなどの「賃貸経営」が思い浮かぶ方が多いようです。

「不動産投資」とは

不動産投資は、文字通り不動産を利用した投資となります。

最近「サラリーマン大家」という言葉が身近になってきておりますが、近年、東京や都市部のワンルームマンションなどの不動産物件を購入し、自ら住むのではなく貸し出して収益を生み出す不動産投資を行う一般サラリーマンが増えており、その方々の大半は不動産を資産ではなく投資と捉えています。

不動産投資では、自分の資金を現物の不動産(土地・建物)の購入・賃貸に充てて運用し、収益を得ることを目的とします。その運用益は、不動産価格の上昇益(キャピタルゲイン)または賃貸料収入(インカムゲイン)として得ることになります。

さらに不動産投資は、自らが不動産を購入・賃貸する方法によるほか、不動産投資信託(REIT)のように投資の判断・運用を機関や企業など運用の専門家に委ねる方法もあります。その専門家が投資を判断・運用する方法による場合には、投資家はあたかも株式を売買するように、不動産を証券化した金融商品を売買するかたちで投資するのが一般的です。

投資とは、利益を得る目的で資金を投入し資産を増やすことです。一般に、株式投資や先物取引のような利回りの高い投資は、大きなリスクを伴うことから「ハイリスク・ハイリターン」といわれ、銀行預金や国債のような利回りの低い投資は、リスクが小さいことから「ローリスク・ローリターン」といわれております。

その中で不動産投資は、他の投資と比べて、ミドルリスク・ミドルリターン投資といわれています。

銀行預金と比較した場合、保証がないため、元手へのリスクは少し高くなりますが、運用の仕方次第では高い利益を目指すことができます。また、株式やFX・仮想通貨などと比較した場合、現物としての利用価値がある分、元手へのリスクは低いですが、相場が大きく動く機会が少ないため、目指せる利益は少し低くなってしまいます。

不動産投資は、利回りとリスクが中間に位置することから、バランスを重視する方にとって取り組みやすい投資となっております。

「賃貸経営」とは

不動産を賃貸する事業をいいます。一般的には土地活用の手段の一つとされております。

不動産投資のように利益だけを追及するのではなく、アパートやマンションなどを作り、部屋を貸し出す経営を節税対策、土地活用を目的としていることもあげられます。所有している土地にマンションやアパートなどの賃貸不動産を作り、それを貸し出すことによって収益を得ます。賃貸する不動産は、住宅・事務所ビル・店舗など多様な選択肢がありますが、賃貸料を収益源とすることは共通しております。

しかし、賃貸経営にあたっては、賃借人の募集や交渉・契約、賃貸料の徴収・管理、賃貸不動産の維持管理などの業務を実施しなければならないため、不動産投資商品を利用する場合に比べて、手間が発生してしまいます。不動産管理の手間を省くために、不動産管理会社に一部の業務を外注する場合もありますが、一般的には家賃の3~6%の手数料が発生するため、その分の利益が減ってしまいます。

賃貸経営を行なうことについては特別な資格は必要ないですが、賃貸経営を支援する事業のうち、賃借人の斡旋など賃貸の媒介をする事業については、宅地建物取引業の許可が必要となります。

まとめ

  • 不動産投資と賃貸経営は不動産を賃貸し、家賃収入(インカムゲイン)を得る点では共通しているが、取得する目的や方法に違いがある
  • 【不動産投資】
    新たに投資目的で取得した不動産の売却による不動産価格の上昇益(キャピタルゲイン)も目的とする。広い意味では不動産投資信託「RIET」も含まれるが、一般的には「不動産の現物を使った投資」である
  • 【賃貸経営】
    すでに保有している土地にアパートやマンションを建てるなど有効活用し、節税対策や土地の収益化を行うもの


上記のように、賃貸不動産を所有することにおいては「賃貸経営」と「不動産投資」は、不動産を賃貸物件で収益を得る点は同じでも、家主さんや投資家は、取り組む背景や投資マインドが大きく異なることが多々あります。しかし、投資であることからキャッシュフローに重きが置かれる不動産投資と、事業としての土地活用が主となる賃貸経営では考え方も、実際の運用も多少異なる面があります。

その点を理解したうえで賃貸不動産を運用することが大切となります。

実際に不動産投資や賃貸経営の投資を行おうと考えているのであれば、事前に双方のメリットやデメリット、投資を始めるにあたって、どういった費用がかかるか、どういった知識が必要になるのかしっかり学んだうえで取り組んでほしいと考えております。